調節性眼精疲労に対する針灸治療の考察 ver.1.1
1.機能性眼精疲労の分類機能性眼精疲労の原因は、次の2つに分類されるが、調節性眼精疲労の方が主なる原因であるとされている。1)調節性眼精疲労(=内眼筋障害) 毛様体筋の疲労による。毛様体神経節は、目の焦点を合わせ、虹彩の開き具合を調整する機能がある。眼精疲労は、この毛様体神経節および毛様体筋の疲労であると考えられる。...
View Article郡山七二と小山曲泉の眼窩内刺針の相違点と私のやり方
1.郡山七二の眼窩内刺針(「針灸臨床治法録」天平出版、昭和48年刊より)現在、「針灸臨床治法録」は絶版で、古書にしてもなかなか入手しづらいので、同書の内容をできるだけ忠実に記述することに努めた。 1)その発端...
View Article鼻と陰茎のトリビア
1.海綿体構造があるのは鼻と陰茎だけ 昔、フェリックスマン著 「 針の科学」を読んでいて、今でも記憶に残っている記載がある。「鼻甲介と陰茎は、人体における海綿体構造という共通点がある。海綿体構造はこの2カ所以外になく、これは鼻と陰茎が何らかの共通性があることを示唆している」との内容である。...
View Article秘法一本針伝書における柳谷風池と柳谷完骨の考察
柳谷素霊著「秘法一本針伝書」に収録されている眼疾一切の針「柳谷風池」と耳中疼痛の針「柳谷完骨」の図は非常に似ているが、詳しくみていくと別物であることがわかる。柳谷風池は、乳様突起の下後縁から対側眼窩方向に刺入する。これに対して柳谷完骨は、乳様突起の下後縁を刺入点とし、胸鎖乳突筋停止部をくぐるように耳孔方向に刺入する。両穴間の相違について説明する。...
View Article下歯痛・耳鳴に共通する一本針伝書「頬車」の考察
一本針伝書の下歯痛の針と、耳鳴の針はよく似ている。その相違点を調べていくことにする。 1.下歯痛1)下歯痛に対する裏頬車水平刺(「秘法一本針伝書) 東洋療法学校協会の頬車は、下顎角の前上方で歯を噛み締めると咬筋が緊張し、力を抜くと陥凹するところにとる。...
View Article麦粒腫への二間の灸と面疔への合谷多壮灸 ver.1.1
鍼灸師の間では、麦粒腫に対して患側(健側でもよい)の二間穴に灸をすると、腫脹吸収あるいは排膿促進につながるというのが常識である。しかしながら患者も鍼灸治療で麦粒腫を治す目的は来院せず、麦粒腫瘍そのものも自然治癒しやすいので、鍼灸院でも患者に治療する機会は多くない。自分自身や自分の身内に試みるくらいなので、症例集積まで至らないのである。わかっていることは以下のごとくであろう。...
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