先回の令和5年春には、第七期針灸奮起「五官科」の会を行いました。今回は新たに、令和5年10月1日~12月5日に針灸奮起の会「内科」を開催します。内科針灸学を学習できる希有な機会となります。皆様のご参加をお待ちしています。
内臓症状の現代針灸テキスト 序文より
よく現代針灸は、整形外科疾患には適しているが、内科などの治療には向かないとの声を耳にする。現代針灸を学習しようとする場合、優先順位として遭遇する機会の多い整形疾患の治療から学習を始めるのが普通なので、内科針灸の学習を後回しにするのはやむを得ない。とはいえ、あとになって内科針灸を学習するのかと思いきや、代表的な内科症状のいくつかに対する基本的治療点を教えるというだけでは、とても内科針灸治療学とよべる内容ではない。針灸師があまり内科に興味を持てないもう一つの原因は、内科学は膨大な知識量なので、何から手をつけてよいのか分からないことが挙げられよう。指導する側にしても、内科疾患を実地で診た経験不足から、自信をもって教えることができないという葛藤がある。
私はかつて病院の東洋医学内科に5年半所属していたので、現代医療に関するある程度の現場的知識と経験を積むことができた。ただし内科の針灸となると、恩師の代田文彦先生にしても質問には答えて下さったが、講義形式で教わった記憶はない。治療法は各人のやり方に任せられてた。要するに内科の針灸臨床体系づくりができる段階にはなかった。
内科針灸学みたいなものをつくくることは夢だったが、その夢の実現に向けて、結局は自分なりにテキストを何十回も書き直しをする中で、少しずつ完成度を高めていく方法をとった。今回の内科講習会では、針灸師が内科知識を現代針灸臨床をどのように取り入れるべきかと、実際の治療方法を示した。
第1章 上・中腹部消化器症状[p23]
第1節 内臓体壁反射と体性神経反応
第2節 横隔神経と体壁反応
第3節 針灸院に来院する胃十二指腸疾患
第4節 胃症状の針灸治療
第5節 鼓腸と押圧治療
第6節 胆道疾患と針灸治療
第7節 腹証の現代医学的解釈
第2章 下腹部消化器症状[p25]
第1節 下腹部臓器の体壁反射
第2節 針灸院での下腹部症状の診察手順
第3節 下痢
第4節 便秘
第5節 下痢・便秘の針灸治療
第6節 虫垂炎と針灸治療
第7節 S状結腸~直腸の反射
第8節 痔疾
第3章 胸部症状[p24]
第1節 内臓の自律神経支配区分
第2節 狭心痛と針灸診療
第3節 胸壁性胸痛の針灸治療
第4節 動悸・息切れ
第5節 咳嗽と喀痰の針灸治療
第6節 気管支喘息と針灸治療
第4章 腎・泌尿器症状[p25]
第1節 腎・泌尿器疾患と体壁反応
第2節 膀胱~尿道と睾丸の体壁反応
第3節 排尿痛と針灸治療
第4節 頻尿・尿失禁・排尿困難
第5節 夜尿症
第6節 勃起障害(ED)
1.スケジュール(残席数は、10月11日時点)
第1回 10月1日(日) 上・中部消化器症状 残席11名
第2回 10月15日(日) 下部消化器症状 残席11名
第3回 11月5日(日) 胸部症状 残席11名
第4回 12月10日 (日) 泌尿器症状 残席11名
※11月19日は、特別講座として徐園子先生によるカッサアドバンスセミナー開催。
鍼灸が得意とする「痛みを中心とする整形疾患」に対し、カッサと鍼灸の診療対決予定です。
(詳細は後日お知らせします)
2.開催時間:午後5時30分~8時頃
3.毎回の定員:12名(定員になり次第〆切)
4.持参品:筆記用具程度、 毎回オリジナルカラーテキストを進呈。
※開催1週間前頃になったら、参加予定者中、希望する方に対しては、テキストPDFを送付します。
5.講習会費:針灸有資格者7,000円 鍼灸学生6000円
6.会場:国立市中1丁目集会所
6.懇親会:講習会後、駅前の居酒屋で実施(希望者のみ)
7.受講お申し込み方法
8月11日(金)より受付け開始します。参加御希望の方は、①参加希望会のテーマと開催予定日、②氏名、③住所、④電話 ⑤メールアドレスを、メールまたは電話でお伝えください。 折り返しご連絡を差し上げます。参加費は当日お支払いください。領収書発行します。 お申し込み〆切り日、各回とも開催前日までです。ただし参加者12名に達した場合、その時点で受け付け終了させていただきます。
あんご針灸院 似田 敦(にただあつし) 電話042(576)4418 メールアドレスnitadakai825@jcom.zaq.ne.jp