痔疾に対する孔最刺激の検討
1.孔最の語源正穴名に「孔」の字が入っているのは孔最のみである。一般的にツボは穴という字が使われるので、あえて孔最と命名した以上、何か理由がありそうだと思った。「孔」の語源は顖門(=大泉門すなわち顖会穴)で、骨と骨の間隙を示している。...
View Article第8回 針灸奮起の会「内科症状の現代針灸」開催のお知らせ
先回の令和5年春には、第七期針灸奮起「五官科」の会を行いました。今回は新たに、令和5年10月1日~12月5日に針灸奮起の会「内科」を開催します。内科針灸学を学習できる希有な機会となります。皆様のご参加をお待ちしています。 内臓症状の現代針灸テキスト...
View Article居髎と環跳の位置と使い方
居髎や環跳は、文献により場所が相当違ってくるが、文献的にどちらに正統性があるかを問うよりも、針灸臨床での使い道という観点から整理した方が、実りあるものになるだろう。 1.居髎...
View Article澤田健「十二原之表」の解説
ko1.代田文誌、「十二原之表」との出会い 上表左の一文:上表は、『鍼灸治療基礎学』中のもの。<毎朝六十六難の図に対し、原気の流行・衛栄の往来を黙座省察することで身中の一太極を知り、自らを万象にぴったりと符号する態度を貫き通す>広岡蘇仙の言(『難経鉄鑑』の著者)...
View Article小児鍼の歴史と疳の虫の治療 ver.1.2
筆者は2011年5月27日、「小児かんの虫の鍼灸治療」と題したブロクを発表したが、最近、長野仁・高岡裕「小児鍼の起源について 小児鍼師の誕生とその歴史的背景」(神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野ゲノム医療実践学部門)平成 22 年 7 月 20...
View Article胃倉・魂門の刺激目標
筆者は 2022-06-26のブログで「急性胆嚢痛に対する胃倉の刺針技法と理論」と題した内容を報告した。しかしその後進展があったので、そのブログを消去するとともに、改訂版として本稿を発表することにした。...
View Article腸症状に対する遠隔治療穴の原理
※本ブログ内容は、令和5年10月15日、針灸奮起の会「内科症状の現代針灸」、<第2章、中下部症状の現代針灸>でも取り上げます。 1.下腹部臓器の体壁反射表の見方 ①内臓は交感神経と副交感神経という2つの自律神経で制御されている。どちらが優位であるかは定まっており、胸腰系内臓は交感神経優位、頭仙系内臓は、副交感神経優位になる。...
View Article常習性便秘に関する鍼灸治療点の検討 ver.2.1
1.下行結腸に対する腰部からの刺針 内臓体壁反射の理論では、大腸は上行結腸~下行結腸までは交感神経が主導権を握り、その反応は背部に現れる。さらに大腸は、上行結腸と下行結腸が後腹膜臓器で、とくに下行結腸を刺激する目的として、左大腸兪・左腰宜(ようぎ=別称、便通穴)などを刺激することが多い。下行結腸は、腰方形筋の深部にあるので直刺で深刺すると命中できる。この部は皮下脂肪や筋...
View Article戦時下における集団施灸の効果(代田文誌著「鍼灸読本」より)ver.2.4
数年前私は代田文誌著「十四経図解 鍼灸読本」春陽堂刊を入手した。初版は昭和15年で、昭和50年代に再版された。今日ではそれも絶版となった。...
View Article乳根・膻中・中庭・歩廊のツボ名の由来
両乳間を結んだ胸骨体中央に膻中(任)をとり、その下1寸には中庭(任)がある。中庭の外方2寸に歩廊(腎)をとり、歩廊のさらに外方2寸に乳根(胃)をとる。以上の経穴の中で歩廊以外は、基本的ななツボであり、取穴の基準点ともなっている。...
View Article