「五官科」現代針灸実技セミナー、歯科実技もうすぐ開催です。
第7期奮起の会「五官科」現代針灸実技セミナー この度、第7期奮起の会として「五官科」領域の針灸実技講習会を4回シリーズで開催します。これまでの第1~第6回は整形外科疾患の針灸実技セミナーを実施してきましたが、五官科は今回が初になります。 第2回 5月21日(日曜) 第2章 歯科 残席数3...
View Article経穴名からみた五神の理解
五神の意味をツボ名を手がかりとして昔の中国人が考えた内容を調べてみることにした。なお五神とは五臓色体表の一項目で、神・魄・魂・意・志の精神のことをいう。いろいろな見解がある中で、シンプルであることを心がけた。 1.「神」の名がつけられた経穴 古代中国人が考えた「神」は人間を超越した絶対的存在ではなく、万物のも非物質的側面をさしている。 1)脳...
View Article輒筋穴という名称の由来
側胸部第4肋間で乳頭と並ぶ線で、中腋窩線上に淵腋穴をとり、その前方1寸に胆経上のツボとして輒筋(ちょうきん)穴をとる。「輒」のは見慣れない漢字なのでネットで調べてみることにした。なお淵腋(胆) は「脇の下に隠れる水溜まり(腋窩腺分泌)」の意味だろう。...
View Article円皮針こぼれ話
皮内針は1950年代、周知のように赤羽幸兵衛により発明された。その頃の話は過去の医道の日本誌で知ることができる。 医道の日本プレイバック(10)赤羽幸兵衛「皮内針法こぼれ話」(1976年) https://www.idononippon.com/topics/4313/...
View Article地機、承山、跗陽の触診と刺針の体位 Ver.1.5
1.教科書記載の地機穴の位置 地機穴は脾経の郄穴でもあるので古典的鍼灸で多用される経穴の一つである。東洋療法学校協会編教科書「経絡経穴概論」の地機の取穴は、「内果上8寸で脛骨後縁の骨際」とある。下腿内側長を1尺3寸と定めるので、下腿内側を3等分し、ほぼ上から1/3の処になる。ただし教科書には築賓の反応の取り方についての記載はない。 2.地機の取穴と意味...
View Article仙腸関節異常の病態生理と針灸治療技法の完成 ver.1.3
私はこれまで、何回か仙腸関節刺針についてブログに書いてきた。これは10年以上にわたる学習と臨床の段階的成果なのだが、今振り返ると古かったり、同じような内容を別のところで断片的に書いていたりで、まとめて見ることも難しくなってきた。そこで今回は、仙腸関節刺針について、これまでの報告を整理する一方、過去の断片的内容を削除することにした。...
View Article前胸部ツボ名の由来
1.前胸部経穴位置の特徴 前胸部は肺、心臓、乳房、横隔膜などで他に気管や胃などの重要組織があるが、前胸部のツボは、胸骨上もしくは肋間に整然と並んで、一見すると没個性的なのようにも見受けられる。では実際どういう構成になっているのだろうか。ツボの特性を大きく4つに分類して色分けした(下図)。...
View Article治療中の笑話 Ver.1.9
長らく治療に携わっていると、ときには面白い話にぶつかる。思いつくままに紹介する。 1.50才台男患者:「昔、40才頃の頃、20代の愛人がいましたよ」私「それは、うらやましいことで‥‥」患者:「愛人だけど、愛はなかったけどね。」 「恋人には愛があり、愛人には愛がないか」...
View Article「五官科」現代針灸実技セミナー開催中。次回は鼻科と咽喉科
第7期奮起の会「五官科」現代針灸実技セミナー この度、第7期奮起の会として「五官科」領域の針灸実技講習会を4回シリーズで開催します。これまでの第1~第6回は整形外科疾患の針灸実技セミナーを実施してきましたが、五官科は今回が初となります。 第3回 7月2日 (日曜) 第3章 鼻科・第4章 咽喉科 残席数1...
View Article良性発作性頭位めまい症とメニエール病に対する針灸治療の根拠
針灸院に来るめまいの2大疾患は、項部の筋コリを別格とすれば、良性発作性頭位性めまい症とメニエール病であろう。両疾患とも、特別な針灸治療法があるわけでなく、項部の筋コリを緩めることで改善していくというのが実情のようで、治療のアセスメントにしっかりとしたものはないようだ。最近、上記2疾患の病態生理に共通点のあることが指摘された。卵円囊、正円囊から剥がれた耳石片が原因をつくるのだという。...
View Article勃起障害(ED)の針灸治療 ver.1.1
1.勃起の機序と勃起が萎える機序 1)勃起の起こる機序大脳皮質の性的興奮→ (副交感神経)→陰経海綿体の細胞から一酸化窒素(NO)を血中に放出 →NOが陰茎中の血管拡張物質cGMP(環状グアノシン-リン酸)を増加→陰茎の動脈の平滑筋を弛緩させ、血管を拡張 → 陰茎海綿体に血液が充満 勃起の機序は複雑だが、重要ポイントとなるのがNOが体内で生成され、これにより血管拡張効果が生ずることにある。...
View Article古代中国の天文学と経穴名 ver.1.3
最近、経穴の語源について調べているのだが、そうこうしているうちに経穴の中に星や星座と関係する経穴がいくつかあるのを発見したので、354正穴の中からピックアップしてみた。昔の中国人の考え方の一端を知ことができて感慨深い。とくに前胸部の胸骨に特徴的なツボが並んでいる。 1.紫宮(任)...
View Article足三里の効能
1.俳人、松尾芭蕉は著書「おくのほそ道」の中で、旅立つ際は足三里に灸する旨の記載があったことが針灸師にはよく知られている。このようなイメージから足三里には健脚の効能があるとされるようになった。ただし中国では足三里の効能に「健脚」は見当たらない。...
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