鍼灸院でのベル麻痺・ハント症候群の予後推定と治療点の選択 ver.3.2
1.末梢性顔面麻痺と症状の関係 顔面神経(広義)は、運動神経性の顔面神経(狭義)と知覚・副交感性の中間神経に大別される。各神経枝の障害で、顔面麻痺以外にも、聴覚過敏・味覚障害・唾液分泌障害・涙分泌障害などの症状を呈する。...
View Article坂井豊作著<鍼術秘要 上の巻>現代文訳と解説
坂井豊作(1815〜1878年)は、江戸時代徳川末期の針医。坂井が48歳の時、小森頼愛(よりなる)典薬頭の門に入る。小森家に伝わる横刺術を研究し、1865年「鍼術秘要」を著わした。同世代の者で最も有名な者に石坂宗哲(『鍼灸説約』1812年)がいる。 ※典薬頭:「典薬」は宮中や江戸幕府に仕えた医師のことで、「頭」は、その長官。...
View Article腕神経叢刺針部位の検討 ver.1.2
上肢に神経痛様の痛みがある場合、腕神経叢の興奮を疑い、腕神経叢への刺針を行うことになる。これには腕神経叢直接刺激と、前斜角筋に刺針して間接的に腕神経叢に影響を与える方法がある。これらの刺激と、よく似たものが現代医学的にも、いくつか知られているので、比較検討してみた。 1.腕神経叢ブロック鎖骨上法...
View Article腓腹筋外側頭の痛む患者の針灸治療 ver.1.1
1.腓腹筋外側頭部が痛む患者腰殿部に症状はないのに、正座時に腓腹筋外側頭部が痛むという患者の治療を何例か経験した。正座しても膝関節痛はないのだが、この部が痛むという。この部は腓腹筋外側頭のトリガーポイントであろう。 . 2.腓腹筋外側頭部が痛む患者の針灸治療...
View Article排尿後のちょい漏れに会陰部の押圧
残念なことに、私は十年ほど前から、排尿後に尿のちょい漏れが生ずるようになり、パンツを濡らすことが多くなった。程度的に深刻なものではないが、気にはしていた。排尿して、トイレから出た後、5~10秒してから尿が漏れる。...
View Article坂井豊作著<鍼術秘要 中の巻>現代文訳と解説
2024年12月23日<鍼術秘要 上之巻>当ブログで現代文訳をしてみた。今回は、引き続き<中之巻>の現代文訳を試みた。 <針術秘要 上の巻>ブログhttps://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/preview20?eid=3c8fcd917865f6c0e1957f83c629908b&t=1737037410507...
View Article前胸部ツボ名の由来 ver.1.2
1.前胸部経穴位置の特徴 前胸部は肺、心臓、乳房、横隔膜などで他に気管や胃などの重要組織があるが、前胸部のツボは、胸骨上もしくは肋間に整然と並んでいて、あまりに機械的すぎる印象を受けがちである。では実際どういう構成になっているのだろうか。ツボの特性を大きく4つに分類して色分けして調べることにした。(下図)...
View Article柳谷素霊著「秘法一本鍼伝書」五臓六腑の鍼の解説 ver.4.1
柳谷素霊著、秘法一本鍼伝書は60年ほど前に出版された本なので、知識的に古い部分があるのはやむを得ない。これを現代針灸的に整理する必要があるだろうが、とくに「五臓六腑の鍼」は、鍼灸で行う内臓治療のやり方を記しているのもで、本質的な問題の提示をしている。なお。本稿の針技法は、令和7年4月13日実施「一本針伝書実技セミナー」で講義と実技をする予定。 1.柳谷素霊「五臓六腑の鍼」の概説...
View Article間中喜雄著「PWドクター沖縄捕虜記」と平和碑 ver.2.2
1.「PWドクター 沖縄捕虜記」とは 間中喜雄は医師となって間もなく招集を受け、5年余を軍隊で過ごしている。この間の最後の1年、すなわち終戦直前から沖縄本島での捕虜生活の様子が、自著「PWドクター 沖縄捕虜記」(1962年金剛社刊)に記録されている。なおPWとは、prisoner of war...
View Article坂井豊作著<鍼術秘要 下の巻>現代文訳と解説
鍼術秘要 上の巻の現代文訳と解説 https://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/3c8fcd917865f6c0e1957f83c629908b 鍼術秘要 中の巻の現代文訳と解説 https://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/a2b4f8109cb944ad7ca6494031605d7b...
View Article江の島の今昔と杉山和一の墓 ver.1.2
1.江の島道 私の住む国立市の隣には立川市があり、そこに「江の島道」とよばれる通りがある。この道は江の島まで続くのかと前から気になっていた。調べてみると、江戸時代以前の道の名前は大きな街道は別として、付近の住民が勝手に名前をつけることがあったという。「江の島道」は数百メートルの長さしかないが、地図をみると確かにその南方には江の島があった。...
View Articleメニュエ症候群と上殿皮神経痛の針灸治療の違い
針灸臨床治療で常見疾患の一つにメニュエ症候群(旧称メイン症候群)がある。本疾患は上部腰椎~胸腰腰椎移行部~上部腰椎の高さから出る脊髄神経後枝が、外下方に延び、腸骨陵を越えた上殿部に痛みを訴える疾患である。治療は、後枝の出処であるTh12~L2棘突起傍(背部一行)へ深刺することで効果的な針灸治療となる。メニュエ症候群については、本ブログでもいろいろと報告してきた。...
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