坐骨神経痛における下腿部治療点の検討 ver.2.3
1.坐骨神経痛における標準的な下肢治療穴坐骨神経痛による下肢痛では、腰部の大腸兪や殿部の梨状筋部に圧痛点が出現することが多く、そのまま鍼灸の治療点となる。これは症状を腰殿下肢症状をもたらしている原発部なので当然である。...
View Article膝関節痛の部位別針灸治療と考察のまとめ ver.1.6
私の膝関節治療の方法は、現在ではi以下の 1~4 のように場合分けされシンプルになってきた。これまでブログで発表してきたことなのだが、個々の技術の誕生には時間差が相当あるので、まとめて紹介することはできなかった。以上に加え近頃、膝蓋骨両縁(内膝蓋、外膝蓋)の痛みを訴える患者に対して効果的な方法を発見したので、5・6の項を追加し併せて説明する。...
View Article肩関節痛に対する「条口から承山への透刺」の適応 ver.1.4
1.五十肩に対する条口から承山への透刺の方法 この刺針法は中国の清代以降に発見されたらしいが、わが国では1970年以降に、中国からの情報として知られるようになった。五十肩に対して健側の条口から承山に透刺(2穴を貫く)する方法で、条山穴と略称される。実際に2穴を貫くには5~6寸もの長針が必要である。...
View Article結髪・結帯制限の針灸治療技法
前回のブログでは「結髪・結帯制限の針灸治療理論」を解説した。 https://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/72356f24985fdae94cc1f9ac836d4583...
View Article下歯痛の針灸治療 ver.1.2
1.針灸適応となる歯痛歯の激痛に対して、針灸で止痛させることは難しい。しかし関連痛による歯痛(放散性歯痛を含む)による歯痛は効果がある。歯肉痛にも効果がみられる。上歯痛・下歯痛それぞれ2回に分けて考えてみる。2.下歯痛の治療歯痛の鍼灸治療で、筆者が参考にしているのは、柳谷素霊著「秘...
View Article三叉神経第Ⅰ枝・Ⅱ枝関連の顔面骨孔への刺針
ブログ:三叉神経第Ⅲ枝関連の顔面骨孔への刺針 https://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/e89102ce9c94e2ecc5f9728dd5b6ab7f...
View Article三叉神経第Ⅲ枝関連の顔面骨孔への刺針
1.三叉神経第3枝の神経走行 三叉神経第3枝(=下顎神経)の機能は、卵円孔を通った後、運動枝と知覚枝に大別できる。運動枝は頭蓋外に出て咀嚼筋(咬筋、内側・外側翼突筋、側頭筋)に分布する。知覚枝は、耳介側頭神経、下歯槽神経、舌神経、オトガイ(=頤)神経など下顎や舌付近に分布する。 2.下歯槽神経...
View Article腰痛に関する最近の筆者の考え ver.1.1
何といても腰痛で来院する患者は非常に多い。針灸治療も手慣れた感じで行うことになるが、今更ではあるが新たな発見があるので、昨今の知見を総括してみたい。 1.背部一行の圧痛好発部位第1胸椎以下の背部一行(棘突起外方3~5分外方)の圧痛を触診すると、胸椎全域と胸椎と腰椎の接合部、および腰椎と仙椎接合部に圧痛が出現することが多いことに気づく。 2.胸椎間は回旋可動性、腰椎は前後屈可動性...
View Articleバックハンドテニス肘の針灸治療 ver.2.1
1.バックハンドテニス肘の概要1)症状:テニスでバックハンドで球を打つたびに痛みが出る。雑巾絞り動作(前腕回外筋負荷)でも起こりやすい。...
View Article結髪・結帯制限の針灸治療技法
前回のブログでは「結髪・結帯制限の針灸治療理論」を解説した。 https://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/72356f24985fdae94cc1f9ac836d4583...
View Article脳清穴の臨床応用例 ver.2.0
「脳清」という奇穴があることを知ったのは、月刊誌「針灸OSAKA」の特効穴特集の記事による。今から40年も昔のことであった。特別に運動した訳でもないのに、私はたまにこの部位に鈍痛を感じることがあった。この圧痛反応は、足三里の圧痛とは無関係だったこと。また「脳清」という名称が脳や精神に効きそうなイメージもあり現在でも興味をもっている。 1.脳清穴について...
View Article下腿から足の筋膜症アプローチ(その1)全体像
1.前腕筋の構造と針灸治療理論 下腿の筋構造と筋膜症状について記す前に、前腕の筋構造と筋膜症状について整理する。前腕には手関節と手指関節を動かす筋が収まり、下腿は足関節と足趾関節動かす筋が納まるという構造的共通性があるためである。 前腕部の屈筋には浅層と深層に分かれ、浅層は手関節背屈作用がある。深層は指を...
View Article下腿から足の筋膜症アプローチ(その2)外反母趾
1.外反母趾の概要1)定義 母趾がMP関節で小趾側に曲がり、第1中足骨と母趾基節骨の角度(HV角 Hallux vaigus angle)が20度を越えた状態。外反母趾は中高年の女性に多い。 ※バニオンbunion :第1中足骨頭の内側部分の隆起。摩擦により生じた滑液包炎。発赤・腫脹・疼痛。 2)外反母趾の病態生理...
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