いわゆる五十肩の鍼灸治療総括2017年版
これまで色々な意見を発表してきたが、今行っている鍼灸治療で、実際に使っている方法と、すでに使わなくなった方法がある。概ね考えすぎた治療にはろくなものがない。思考は単純なほど実は実効性があると思うようになった。どこまで治療を単純なものにできるかも検討課題である。 1.肩甲上腕関節間隙の痛み...
View Articleシンスプリントの針灸治療 Ver.1.2
1.シンスプリント Shin sprints(脛骨過労性骨膜炎) の概念 Shinは向こう脛(すね)、Sprintsは短距離走の意味。短距離走を中心とするスポーツ選手が、運動中に生じやすい。長期にわたって繰り返し下腿の特定筋に負荷がかかることで、筋肉が損傷し傷んた状態。本疾患と疲労性骨折とは鑑別が必要。脛骨のある部分が痛むのは共通だが、骨折ので...
View Article立位で膝関節症の針治療をすることの意義
筆者は本年11月15日に「膝OAに対する鍼灸臨床 Ver.2.0」を発表た。この時、立位で診療することの必要性について少し触れたのだが、鍼灸の効果を高めるために重要な内容なので、今回きちんと説明したい。 1.仰臥位での膝関節周囲の治療 膝OAでは、膝周囲の圧痛点に刺針施灸することが多いが、多くは仰臥位で行い、置針あるいはこれに低周波通電を追加する形をとるのが定石であろう。...
View Article代表的な薬物灸について ~灸基礎実技講師のために Ver.2.3
はじめに東洋療法学校協会編の「鍼灸実技」教科書には、薬物灸の説明が載っている。現在のわが国において、薬物灸を実際に行っている処は非常に少ないのだが、灸基礎実技の担当講師は、不案内なのにも関わらず、立場上薬物灸について一通り説明する必要にせまられる。...
View Article胸郭出口症候群の針灸治療 Ver.1.5
胸郭出口症候群という診断は針灸師サイドではよくつけられるが、整形外科医はあまりつけたがらない。そのその理由をある整形外科医に質問すると、真の胸郭出口症候群であれば、絞扼部位を広げるような手術が必要な筈であり、安静や理学療法で改善するのであれば、その病態は軟部組織障害である。軟部組織障害であれば、通常の頸腕症候群の理学療法と同じなので、あえて胸郭出口と診断する意義はないとのことだった。...
View Article内臓疾患に対する針灸治療の私見
私が平成29年12月22日に発表したブログ<泌尿器科症状に対する陰部神経刺の限界>をみて、最近「初心のはり士」氏が、驚くべきことに数回にわけて自分の見解を示している。この内容は私のブログ内容とは直結していないが、内容はうなずかされる点が多い。これに対する私の直接の返答ではないが、内臓疾患に対する私の見解を示しておくことにしたい。内容的には過去ブログのダイジェストである。...
View Article膝痛患者における鶴頂圧痛と内外膝眼圧痛の相違点
筆者は、2018年1月26日のブログ「立位で膝関節症の治療をすることの意義」で、膝痛患者に対し、立位で膝関節周囲縁の圧痛を探り、圧痛部に速刺速抜刺法を行う技法を提案した。このやり方は、2ヶ月ほど臨床に使ってみて、非常に効果の高い治療法らしいことが分かった。また自分なりの見解もできたので、ここに整理することにした。 1.刺針体位の変更...
View Article私の鍼技法と現代鍼灸治療 背腰殿痛・膝関節痛を例に<講演予定>
私はこの度、鍼灸学会Tokyoで、講演することに決まりました。内容はほとんど私のブログで紹介していることばかりですが、現代鍼灸で多用する鍼技法を厳選していること、また120分と十分な講演時間を確保されていることで、これまで伝えきれなかった内容を紹介できるのではないかと思っています。実際に実技を見たい方、直接疑問を私にぶつけたい方など宜しければご参加下をお待ちしています。...
View Article奇経八脈の宗穴の意味と身体流注区分の考察 Ver.1.7
1.十二正経の概念図 筆者は以前、十二正経走行概念の図を発表した。 http://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/bac628918882edd51472352adefd6924/?img=0084a878810483f1998c462abef9281b...
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