結帯動作制限と結髪動作制限に対する針灸技術 Ver.2.0
(上図は筆者の見解。棘下筋を結髪動作に含めている成書は多いのだが) 第1項 結帯動作制限と治療 1.結帯動作の制限因子と治療方法...
View Article弾発肩甲骨症候群、肩峰下滑液包炎、指関節軋轢時の関節音鳴りの対処法
肩関節や肩甲骨を動かすたびに、ゴリゴリ・ポキポキといった音が鳴る者がいる。音の鳴る部位より弾発肩甲骨症候群や肩峰下滑液包炎に大別できる。これと関連はないが、指関節がポキポキ鳴る性癖についても説明する。1.弾発肩甲骨症候群 Snapping scapula syndrome...
View Article東西自然科学史 ~ 全ての物は、何からできているのか?
以前、道教と錬丹術(あるいは錬金術)についての下記ブログを発表したが、予想外に高評価が得られた。そこで今回は、なぜ錬丹術といった発想が生まれたかについて、ギリシャ自然哲学の歴史から順を追って説明する。科学技術史は、彼らが何を考えたかということよりも、どのように考えたかという方が重要である。 ※2020/3/7 ブログ 「道教によって影響をうけた古代中国の生命観 Ver.1.6」...
View Article睡眠のトリビア
1.睡眠の目的睡眠の目的は疲労回復にあることに異論はないが、最終回答とはいえない。というのは「疲労とは何か」についての疑問にとって変わることになるだけだからだ。より本質的な回答ちしての眠りの目的は 脳の深部温を下げるためとされている。体温や脳の深部温は、心身の活動に比例しており、起床時に低く就寝時に高い。前頭葉が過熱すると能力が低下し眠気を生ずる。最初に起こる睡眠は、ノンレム睡眠...
View Article胸廓出口症候群の針灸治療 Ver.1.6
胸廓出口症候群という診断は針灸師サイドではよくつけられるが、整形外科医はあまりつけたがらない。そのその理由をある整形外科医に質問すると、真の胸廓出口症候群であれば、絞扼部位を広げるような手術が必要な筈であり、安静や理学療法で改善するのであれば、その病態は軟部組織障害である。軟部組織障害であれば、通常の頸腕症候群の理学療法と同じなので、あえて胸廓出口と診断する意義はないとのことだった。...
View Article三陰交の治効理論と適応症、至陰・裏内庭・失眠との比較
1.三陰交の適応と治効理由三陰交は足内果の上方3寸の脛骨内縁を取穴する。足の三陰經である脾経・腎経・肝経の交合する部なので、三陰交と命名された。古来から産婦人科症状に対して、三陰交刺激が多用されてきた。※このような經絡走行からの説明が成立するとすれば、前腕屈筋側にある三陽絡は手の三陽経(大腸経、三焦経、小腸経)が交わる処なのに、治療穴としては比較的マイナーである理由は何故なのだろうか。...
View Article内転筋管と陰包刺針肢位 ver.1.1
1.内転筋管とは 1)局所解剖 ハンター管ともよぶ。大腿の下方内側にある。大内転筋の筋膜が伸びて内側広筋につながった部の下にできた間隙をいう。この間隙には、大腿動・静脈および伏在神経が通る。...
View Article機能性側弯症に対する操体法治療
1.機能性側弯と器質性側弯の鑑別まずは側弯症が機能性か器質性かを鑑別する。検者は被験者の後方に立ち、立位前屈するよう指示する。この時、左右の背部の高さに差がなければ機能性、で差があれば器質性と判断する。...
View Article私の行っている眼窩内刺針の方法 ver.1.3
1.はじめに以前私は、「 眼窩内刺針が刺激対象とするもの Ver.2.12015-08-19 」と題したブログを発表した。 https://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/e15b8546ecd13a7f5c065a1709f3472c...
View Article眼窩内刺針が刺激対象とするもの ver.2.2
筆者は加藤雅和先生(米沢市で鍼灸院開業)に誘われ、最近、MPS(Myofascial Pain Syndrome 筋膜性疼痛症候群)研究会に入会した。そこで小山曲泉の掃骨針法の存在を知った。小山曲泉の眼窩内刺針を追試してみると具合が良いようなので、第2版としてこの内容を付け加えた。...
View Article眼精疲労の鑑別と鍼灸治療 ver.1.2
1.眼精疲労の鑑別 最もみられる眼科的訴えは眼精疲労であろう。本当に眼精疲労であるなら、眼を休めれば回復するが、休養しても治らない場合、器質的疾患を疑う。 本当に単なる眼精疲労か? ①眼痛(+)→緑内障②見えづらい:眼がかすむ白内障(糖尿病性白内障の可能性)ぶどう膜炎(サルコイドーシスの可能性) 眼底出血(糖尿病性網膜症、高血圧症の可能性)像が歪む、像の一部欠損→中心性網膜炎、網膜剥離...
View Article沢田流太極療法 代田文誌の鍼灸姿勢その2 Ver.1.5
代田文誌が沢田健の治療院を見学したのは、昭和2年のことで、沢田健50才、文誌27才の時だった。代田は神業的な治効を出すその姿をみて驚嘆し、鍼灸古道を学んでいく決意を新たにした。その沢田流太極治療とは、どのような内容だろうか。筆者の手元には、通い弟子あった代田文誌著「沢田流聞書...
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