橈骨神経麻痺の針灸治療 Ver.2.2
今から5年ほど前に筆者は「橈骨神経麻痺には消レキの強刺激刺針」と題したブログを書いたが、今読み返せば、不備な内容になっていることを発見した。ここに全面的に書き換えることにする。 1.橈骨神経の走行の要点...
View Article保険灸について(代田文誌著「鍼灸読本」より)
数年前私は代田文誌著「十四経図解 鍼灸読本」春陽堂刊を入手した。初版は昭和15年で、昭和50年代に再版された。今日ではそれも絶版となった。...
View Article仙結節靱帯刺針の効果 Ver.1.1
平成26年5月10日報告の<坐骨滑液包炎の針灸治験>ブログで、坐骨結節滑液包炎の鍼灸治療について説明した。今回は仙結節靱帯痛と思える症例を経験し、よい成果を収めることができたので報告する。 1.仙結節靱帯痛の概要と鍼灸治療方法...
View Article急性膝関節痛が痛風由来だった症例
1.痛風の概念 高尿酸血症による関節痛。血液に溶けきれない尿酸が尿酸塩となり関節滑膜と腎臓に沈着蓄積していく。これが痛風の 下地になる。ある時、衝撃を受けたり急に尿酸値が下がったりして尿酸塩の結晶が剥がれ落ちると、白血球はこれを異物と認識して貪食する。この時炎症物質を大量に放出して、突然関節部の激痛を生ずる。...
View Article甲状腺機能低下症の針灸治療 ver.1.2
1.甲状腺機能低下症とは甲状腺ホルモンは、身体の新陳代謝をスムーズにする役割がある。このホルモンがなくても生きていけるが分泌低下すれば、色黒・寒がり・脱毛・体温低下・脈拍数低下・易疲労・胃腸機能低下(食欲不振、便秘)などの新陳代謝低下症状が生じる。...
View Article奇経走行と宗穴を考える
1.十二正経の概念図 筆者は以前、十二正経走行概念の図を発表した。 http://blog.goo.ne.jp/ango-shinkyu/e/bac628918882edd51472352adefd6924/?img=0084a878810483f1998c462abef9281b...
View Article肩甲上部と側頸部のコリへの解剖学的針灸と坂井流横刺
1.肩甲上部僧帽筋コリの鍼技法1)柳谷素霊の秘法一本鍼伝書<肩井>刺針の概要 位置:座位。肩?穴と大椎穴を結んだ中点の僧帽筋部。硬結部。刺針:寸6の2~3番針を用いて、やや背中方向に直刺1~2㎝。...
View Article足底筋膜炎の針灸治療 Ver 1.4
1.病態 足底の筋は、表在性の足底筋膜に覆われている。足底筋膜は踵骨隆起から起こり、足の指に至って、足底の縦のアーチ維持に貢献している。過度の足底筋膜に加わる張力の反復により、足底筋膜に付着部の牽引ストレスが作用する。また足底筋膜の微小断裂を起こす。...
View Article急性腰痛に対する崑崙・中封刺激の適応と治効機序の考察
1.はじめに最近、足底筋膜炎と下腿三頭筋の関係についてのブログに書いてみた。足底筋膜炎時は、足底痛を出さないよう、足底筋膜の伸張させないように、母趾MP関節の背屈や足関節背屈動作をしないように、下腿三頭筋や前脛骨筋はアイソメトリック収縮をするのかもしれないという内容だった。 そこまで書いてみて、腰痛の特効穴である中封や崑崙の治効理由について、思いつくことがあった。...
View Article立位前屈位での仙腸関節刺針法
1.これまで私は、仙腸関節機能障害に対して次の方法で施術を行い、それなりの効果を得ていた。それは患側を上にした側臥位にして、上後腸骨棘とS2棘突起を結んだ中点を刺針点とし、斜上方45度の角度で刺入し、仙腸関節部に刺入。上になった側のの股関節の自動屈伸運動を行わせるという内容だった。...
View Article神経性疼痛に対して、針灸はリリカより効果ないのか? Ver.1.2
1.序針灸治療は「痛み」に対して効果があるといわれてきた。それは原則としては正しいものの、針灸で上手に治せない痛みも相当数あることを、日頃からうすうす感じていた。これまで針灸の直接的な治効は、筋膜痛と神経痛によるものだと考え、刺激目標も両者に対して行ってきたのだが、最近になり後者の神経痛に対する針灸は効果的でないのではないかとも思うようになった。...
View Article